親が段差でつまずくようになった、浴室の出入りに時間がかかるようになった。そうした変化に気づいて実家を見回しても、どこをどう直せばよいのか、いくらかかるのかまではなかなか分かりません。業者に相談するにも、何を頼めばよいかが決まっていないと話が進まないものです。
バリアフリーリフォームは、加齢や障害で暮らしにくくなった家から障壁を取り除く工事を指します。手すりを付ける、段差をなくすといった小さな工事から、浴室をまるごと入れ替える工事まで幅があり、介護保険や自治体の補助で費用が下がる工事も含まれます。
そこで、何のために工事をするのかという目的から、工事の種類、場所別の内容、危険な場所の把握から着工までの進め方、費用の考え方までをひととおりまとめました。実家に手を入れるかどうかを考え始めた段階の地図として使ってください。
バリアフリーリフォームの目的
工事の種類を並べる前に、何のために家を直すのかをはっきりさせておくと、優先する場所が決めやすくなります。ここでは、バリアフリーリフォームが果たす3つの目的を見ていきます。
転倒を防いで骨折と寝たきりを避ける
いちばん大きな目的は、家の中での転倒を防ぐことです。高齢になると、わずかな段差や滑りやすい床でバランスを崩しやすくなり、一度転んで大腿骨などを折ると、入院と安静のあいだに筋力が落ちて、そのまま寝たきりへ進んでしまう例が少なくありません。介護が必要になったきっかけが、家の中のたった数センチの段差だったという話は珍しくないのです。
バリアフリーリフォームは、転んでから慌てて始めるのでなく、転ぶ前に危険を取り除くための工事です。段差をなくす、手すりを付ける、滑りにくい床材へ替えるという工事は、どれも「転ばない家」に近づけるための手立てにあたります。まずは親がどこで足を取られているかを思い浮かべ、その場所から優先して手を入れてください。家の中のどこが危ないかを場所ごとに知りたい方は、転倒予防の考え方もあわせて確認しておくと、工事の狙いが定まります。
介護する家族の負担を軽くする
工事は本人のためだけでなく、介助する家族の体を守る意味も持ちます。トイレや浴室の間口が狭いままだと、介助する側は無理な姿勢で親を支えることになり、腰を痛めてしまいます。介助する家族が動けなくなれば、在宅での介護そのものが立ちゆかなくなるでしょう。
引き戸への取り替えで間口を広げる、便器の横に介助スペースを取る、浴室の床を滑りにくくするといった工事は、支える側の姿勢を楽にします。工事を考えるときは、本人の動きだけでなく「誰がどこに立って支えるのか」まで思い浮かべてください。介助する家族が実際に手伝う場面を業者に伝えると、寸法の取り方が変わってきます。
住み慣れた家で暮らし続ける
転倒予防と介助のしやすさが積み重なると、最後に残る目的は、親が慣れた家で暮らし続けられることです。住み替えや施設への入居も選択肢ではあるものの、環境が変わることで生活のリズムが崩れ、心身の状態が一気に落ちてしまう方もいます。今の家で暮らし続けられるなら、その方が本人にとって負担は小さいはずです。
工事によって家の側を本人の状態に合わせていけば、在宅で過ごせる期間は延ばせます。似た言葉に「ユニバーサルデザイン」がありますが、こちらは初めから誰にとっても使いやすいものを作る考え方で、すでにある障壁を後から取り除くバリアフリーとは出発点が違います。言葉の使い分けを正しく押さえておきたい方は、ユニバーサルデザインとバリアフリーの違いを読んでから工事の検討に入ってください。
バリアフリーリフォームの工事の種類
バリアフリーリフォームで実際に行う工事は、介護保険が対象とする6種類とおおむね重なります。ここでは、その中心になる工事を種類ごとに説明します。
手すりの取り付けは最初に検討する工事
もっとも多く行われ、費用も抑えやすいのが手すりの取り付けです。廊下や階段、トイレ、浴室、玄関といった、体重を預けたい場所の壁に固定して、立ち座りや移動を支えます。1か所あたり数万円で収まることが多く、工期も半日から1日程度なので、はじめの一手として選ばれやすい工事といえるでしょう。
取り付けの高さは体格と使う動作で変わります。国土交通省の高齢者が居住する住宅の設計に係る指針では、階段の手すりを踏面の先端から700mmから900mmの位置に設けることが示されました。ただし壁の内側に下地がないと手すりは固定できず、下地の補強が要る場合もあります。どこに何本付けるかは、親が実際に手を伸ばす位置を見てから決めてください。
段差の解消は床の高低差をなくす工事
つまずきの原因を直接取り除くのが、段差の解消です。部屋と廊下の境目、浴室の入り口、玄関の上がりがまちなど、家の中には数センチから数十センチの高低差が点在しています。床のかさ上げやスロープの設置、敷居の撤去といった方法で、この高低差を平らに近づけます。
国土交通省の指針は、日常生活空間の床を段差のない状態とし、そこに5mm以下の段差までを含めました。玄関の出入口については、くつずりと玄関外側の高低差を20mm以下、くつずりと玄関土間の高低差を5mm以下とする基準も示されています。数センチなら平気だろうと見送ってしまう家庭は多いものの、その数センチでつまずくのが高齢者です。「これくらいなら大丈夫」と目分量で決めず、気になった段差は実際に測ってみてください。
床材の変更は滑りと車椅子の動きを改善する工事
床の材料そのものを替えるのが、床材の変更です。浴室や脱衣所の濡れた床、ワックスのかかった廊下は滑りやすく、転倒の引き金になっています。滑りにくい樹脂系の床材や、水に強く目地の少ないタイルへ替えれば、濡れた状態でも足を取られにくくなるでしょう。畳やクッションフロアのままにしておくより、水まわりの安心感がはっきり変わります。
車椅子を使う場面では、床材の選び方が変わってきます。毛足の長いカーペットや畳は車輪の抵抗になるので、硬めで平らな床材へ替えると、押す側の力も本人の腕の力も少なく済むのです。床材の変更は面積が広いほど費用も上がるため、家じゅうを一度に替える必要はありません。まずは事故が起きやすい浴室と脱衣所、次に親が1日に何度も通る廊下という順で、範囲を区切って業者に相談してください。
扉と便器の取り替えは動作そのものを楽にする工事
体の動きに直接効くのが、扉と便器の取り替えです。開き戸は開けるときに体を後ろへ引く動作が要るうえ、手前に開くとその分の空間も取られてしまいます。引き戸や折れ戸へ替えれば、体を引かずに横へ滑らせるだけで開き、車椅子や歩行器でも通りやすくなるでしょう。
和式便器から洋式便器への取り替えは、しゃがむ動作をなくして立ち座りの負担を減らします。便器の交換には給排水管の移設や床の張り替えが伴うことが多く、こうした周辺の工事は付帯工事として扱われるものです。トイレと浴室の扉は介助のしやすさにも直結するので、便器を替えるときは扉もあわせて相談してください。
中心になる工事を、下の表にまとめました。
| 工事の種類 | 主な内容 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 手すりの取付け | 廊下・階段・トイレ・浴室・玄関に設置 | 1か所 1万〜5万円 |
| 段差の解消 | 敷居の撤去・床のかさ上げ・スロープ設置 | 1か所 2万〜20万円 |
| 床材の変更 | 滑りにくい床材・車椅子が動きやすい床材へ | 1畳あたり 2万〜5万円 |
| 引き戸等への扉の取替え | 開き戸を引き戸・折れ戸へ | 1か所 5万〜25万円 |
| 洋式便器等への便器の取替え | 和式から洋式へ交換 | 15万〜50万円 |
| 付帯して必要となる工事 | 壁の下地補強・給排水管の移設・床の補修 | 工事内容による |
費用は住まいの状態と地域で大きく動くため、あくまで見積もりを取る前の当たりとして見てください。この6種類は、厚生労働省の介護保険の住宅改修が住宅改修の種類として挙げる工事と重なります。
場所別に見る工事内容
同じ手すりでも、付ける場所によって狙いも寸法も変わってきます。ここでは、工事の対象になりやすい4つの場所を順に見ていきます。
トイレは立ち座りと間口が要点
家の中でもっとも使う回数が多いのがトイレなので、優先して手を入れる家庭が多くあります。便器の横や前方に手すりを付けると、立ち座りのときに体を引き上げられ、便座から腰を浮かせる動作が楽になるでしょう。和式のままなら、洋式への交換でしゃがむ負担そのものを取り除けます。
介助が必要になると、扉の幅と便器まわりの空間が効いてきます。開き戸のままでは介助者の立つ余地がなく、引き戸へ替えて間口を広げる工事がよく選ばれるのです。夜間にトイレへ間に合わない場合は、寝室からの距離を縮める配置替えも視野に入ります。親がトイレへ立つ回数と時間帯を数えて、そのまま業者へ伝えてください。
浴室は事故がもっとも多い場所
浴室は濡れた床と大きな段差が重なるため、家の中でも事故の起きやすい場所です。浴槽をまたぐ動作には片脚立ちになる一瞬があり、そこでバランスを崩すと、硬い浴槽の縁や床に体をぶつけてしまいます。洗い場から浴槽への出入りを支える手すりは、この一瞬を助けるために付けるものです。
主な工事は、洗い場と脱衣所の段差解消、滑りにくい床材への変更、またぎの高さが低い浴槽への交換の3つになります。冬場の急な温度差による体調の変化を防ごうと、脱衣所に暖房を入れる工事を同時に考える家庭も少なくありません。ただし浴室は工事の範囲が広がりやすく、ユニットバスごと入れ替えれば費用は一気に上がってしまいます。手すりだけで足りるのか、浴槽まで替えるのかを、親の入浴の様子を見てから決めましょう。
玄関は屋外との高低差が大きい場所
外との境目にあたる玄関は、家の中でいちばん高低差の大きい場所です。上がりがまちの段差、靴の脱ぎ履きで前かがみになる動作、ポーチの階段と、転ぶ要因がひととおりそろっています。手すりを縦横に付け、腰かけて靴を履ける台を置くだけでも、動作はずいぶん落ち着くでしょう。
車椅子で出入りする段階になると、スロープの設置や式台の追加が候補に上がります。スロープは勾配をゆるくするほど長さが要るので、玄関前にどれだけ土地の余裕があるかで採れる方法が変わってきます。土地に余裕がなければ、段差解消機や可搬式のスロープに切り替える手も残されているのです。外出をあきらめると生活の範囲が一気に狭まってしまうため、玄関は後回しにせず、早い段階で業者に見てもらってください。
廊下と階段は移動を支える通り道
部屋と部屋をつなぐ廊下と階段は、通るたびに体を支えるものが要る場所です。廊下に連続した手すりを付ければ、壁伝いに歩いていた動きが安定します。敷居の段差を撤去し、床材を滑りにくいものへ替える工事もあわせて行うと、効き目がはっきり出るでしょう。
階段は転落が骨折に直結するので、手すりを片側だけでなく両側に付ける、踏面に滑り止めを入れる、足元灯を足すといった手立てが並びます。2階の寝室を1階へ移して階段の上り下りそのものをなくす選択肢もあり、この場合は工事より部屋の使い方の見直しが先です。親がどの経路を1日に何度通るかを数えてから、手を入れる順番を決めてください。
バリアフリーリフォームの進め方
工事の中身が見えてきたら、次は動く順番です。ここでは、危険な場所を洗い出してから着工するまでの手順を追っていきます。
危険な場所を家の中から洗い出す
最初にやることは、実家のどこが危ないかを一つずつ書き出す作業です。親は毎日そこで暮らしているぶん危険に慣れてしまっており、聞いても「どこも困っていない」と返ってくることがよくあるものです。実際に親が歩くところに付いていき、体が止まる場所、壁に手をつく場所、またぐのに時間がかかる場所を見てください。
書き出すときは、場所と、そこで困っている動作をセットにします。「浴室が危ない」でなく「浴槽をまたぐときに片脚で立てず、縁に座り込んでいる」と書けば、必要な工事がそのまま見えてくるでしょう。どこを見ればよいか分からないときは、危険箇所チェックリストを使って部屋ごとに確かめると、見落としが減ります。
工事の優先順位を決める
洗い出した危険を、上から順に並べ替えます。判断の物差しは2つで、事故が起きたときの重さと、その場所を使う回数です。浴室や階段は転んだときの被害が大きく、トイレは使う回数が多いため、どちらも上位へ来ます。予算にも工期にも限りがあるので、全部を一度にやろうとせず、命に関わる場所から着手してください。
親がまだ元気で急がない段階なら、備えとして先に手を入れておく手もあります。介護が始まってからでは工事中の生活が回らず、判断も慌ただしくなるためです。いつ始めるべきか迷っている方はリフォームのタイミングを、まだ介護が始まっていない段階の方は介護前の住まいの備えを参考にして、着手する時期を決めましょう。
ケアマネジャーと業者に相談する
順番が決まったら、ケアマネジャーへ相談します。要介護認定を受けているなら、担当のケアマネジャーが親の状態を把握しており、介護保険の対象になる工事かどうかや、用具で足りるかどうかまで一緒に見てくれるでしょう。認定をまだ受けていない場合は、地域包括支援センターが最初の窓口になります。市区町村の介護保険の担当課でも、どこへ相談すればよいかを案内してもらえるはずです。
業者は、介護保険の住宅改修を扱った実績があるところを選ぶと話が早く進みます。理由書や図面の様式を知っているので、書類でつまずきにくいのです。工事の内容と金額を比べたいので、見積もりは2社から3社に出してもらいましょう。現地調査には家族も立ち会い、親のどの動作が難しいのかを自分の口から伝えてください。
着工前に介護保険へ事前申請する
介護保険を使うなら、工事を始める前に市区町村へ申請します。厚生労働省の資料では、①ケアマネジャー等への相談、②申請書類の提出と保険者による確認、③施工と完成、④支給申請と決定という順で進むことが示されており、着工は保険者が書類を確認したあとに来ます。事前に出す書類は支給申請書、住宅改修が必要な理由書、工事費見積もり書、完成予定の状態が分かるものの4点です。
この順番を飛ばして工事を先に済ませてしまうと、あとから申請しても支給を受けられません。工事が終わったら領収書や工事費内訳書、改修前後の写真を出して正式な申請を行い、費用の9割相当額が償還払いで戻ってきます。やむを得ない事情がある場合は完成後の申請も認められていますが、例外として扱われるので、原則は着工前に出すものと考えてください。
介護保険の住宅改修は、着工前の事前申請が原則です。申請より先に工事を始めてしまうと、対象になるはずの工事でも支給を受けられなくなります。書類の様式や締め切りは市区町村ごとに違うので、業者と契約する前に担当のケアマネジャーか市区町村の窓口へ確認してください。
費用の考え方
バリアフリーリフォームの費用は、見積もりの総額だけを見ても判断できません。ここでは、金額をどう受け止めればよいかを説明します。
総額でなく制度で下がる額を見る
見積もりが出てきたら、まず制度でどこまで下がるかを確かめます。同じ30万円の工事でも、介護保険の対象になれば自己負担は大きく減り、自治体の補助金が重なればさらに下がるためです。総額の数字だけで「高いからやめよう」と決めてしまうと、使えるはずの制度を取りこぼします。
制度は介護保険だけでなく、自治体の独自補助、所得税の控除、固定資産税の減額と複数あり、条件を満たせば併用できるものもあります。どれが使えるかは要介護度と住まいの状況で変わるので、見積もりを持って窓口で確かめてください。制度の全体像と手続きは、介護保険の住宅改修にまとめてあります。
介護保険の支給限度基準額は20万円
介護保険の住宅改修には、支給限度基準額として20万円という枠があります。厚生労働省の資料では、この20万円が要支援と要介護の区分にかかわらず定額で、支給されるのはその9割にあたる18万円が上限だと示されました。自己負担の割合は所得に応じて1割から3割に分かれるため、実際に戻る額は方によって違います。
枠は原則としてひとり生涯20万円です。ただし要介護状態区分が3段階上昇したときと、転居したときには、再度20万円までの枠が設定されます。20万円を一度に使い切る必要はなく、複数回に分けて申請することもできるので、まず必要な場所だけ工事して残りを取っておくやり方も選べるでしょう。枠の使い方に迷ったら、工事を決める前にケアマネジャーへ相談してください。
見積もりは複数社で比べる
制度で下がる額が読めたら、業者の見積もりを見比べます。同じ工事でも会社によって金額に幅が出るうえ、内訳の書き方も違うため、1社だけでは高いのか安いのかを判断できません。2社から3社に同じ条件で出してもらい、金額と工事の中身を並べて確かめてください。
見るのは総額でなく、内訳の細かさです。「浴室工事一式」とだけ書かれた見積もりは、何にいくらかかるのかが分からず、追加費用が出たときにも比べられません。手すりの本数、下地補強の有無、床材の品番まで書いてある見積もりを出す会社を選ぶと、工事後のずれが減ります。
工事以外の選択肢
困りごとの中には、家に手を入れなくても解決できるものがあります。ここでは、工事の前に考えておきたい3つの選択肢を挙げます。
福祉用具で足りる場合がある
壁に穴を開けなくても、置くだけの用具で用が足りる場面は多くあります。据え置き型の手すり、突っ張り式の縦手すり、可搬式のスロープ、浴槽の縁に掛ける手すりは、いずれも工事なしで設置でき、要らなくなれば片づけられます。介護保険の福祉用具貸与や特定福祉用具販売の対象になるものもあり、費用を抑えられる点も利点です。
親の状態がこの先どう変わるか読めない時期は、まず用具で試してから工事を決めるほうが無駄になりません。用具で支えきれなくなった段階で、あらためて工事へ進めばよいのです。どんな用具があるかを先に見ておきたい方は、介護用品の全体像から確かめてください。
借家や構造の制約で工事できない場合がある
持ち家でなければ、工事には所有者の承諾が要ります。厚生労働省の資料でも、住宅改修を行った住宅の所有者が利用者でない場合は、支給申請の際に所有者の承諾書を出すことが求められています。賃貸なら大家や管理会社との交渉が先に立つので、承諾が取れるまで工事の話は動きません。
マンションの共用部分や、壁の内側に下地がない場所も、思いどおりには手を入れられません。承諾が取れない場合や構造上できない場合は、工事不要の用具に切り替えるか、家具の配置替えで動線を短くする方法を考えます。できない理由が分かった時点で、代わりの手段を業者やケアマネジャーと相談してください。
建て替えと住み替えも選択肢に入る
家そのものが古く、直したい場所が多すぎるときは、部分的な工事を重ねるより家を替えたほうが安く済む場合もあります。2階建てで階段の上り下りが避けられない、廊下が狭くて車椅子が通れないといった条件は、部分工事では変えきれません。工事を積み重ねた総額が建て替えに近づくなら、比べてみる価値はあるはずです。
住み替えなら、はじめから段差の少ない住まいを選べます。ただし住み慣れた土地を離れる負担や、近所付き合いが切れることの影響も見ておかなければなりません。新築や住み替えで根本から解決する道を検討したい方は、バリアフリー住宅の考え方を読んで、工事と比べたうえで決めましょう。
まとめ
バリアフリーリフォームは、加齢や障害で暮らしにくくなった家から障壁を取り除き、転倒を防ぎ、介助を楽にし、住み慣れた家で暮らし続けるための工事です。中心になるのは手すりの取り付け、段差の解消、床材の変更、扉と便器の取り替えと、それらに付帯する工事で、介護保険の住宅改修が対象とする6種類とおおむね重なります。
進め方は、危険な場所を書き出し、事故の重さと使う回数で優先順位を付け、ケアマネジャーと業者に相談し、着工前に介護保険へ申請するという順です。費用は総額でなく制度で下がる額を見て判断し、支給限度基準額20万円の枠をどう使うかをケアマネジャーと決めてください。工事の前に用具で足りないかも確かめ、家そのものを替える選択肢まで見比べたうえで、優先度の高い場所から着手しましょう。まずは実家のどこが危ないかを確かめるところからで、危険箇所チェックリストを持って親の家を歩いてみてください。


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